ショート動画企画の作り方|フック・本編・CTAをAIで下書きする
「初回相談の当日、何を持っていけばよいですか」という顧客の質問を、15秒のショート動画にする例で考えます。冒頭で「初回相談の持ち物は三つです」と約束し、本編で三つを見せ、最後に視聴後に促す行動(CTA)として「前日に保存して見返す」を置きます。
この一つの約束から、フック、本編、CTA、撮影指示を決めます。AIには回答の根拠、過去動画の反応、ブランドの表現ルール、撮影条件を渡し、別の構成候補を出させます。人が事実、権利、撮影可能性を確認し、現場へ渡せる四行の絵コンテに直します。
「初回相談の持ち物」を一つの約束にする
「サービスの魅力を伝える」では広すぎます。比較中の担当者が価格差に迷っている、来店前の顧客が持ち物を確認したい、導入直後の利用者が初期設定で止まっている。相手の具体的な場面を決めると、動画が返す答えも決まります。
企画書の先頭に、次の一文を書きます。
「○○の場面にいる△△へ、□□が分かり、次に××できる動画」
例は「初回相談を予約した人へ、当日の持ち物三つが分かり、不安なく来店できる動画」です。この場合、会社沿革や全サービスの説明は本編へ入れません。一本で果たす約束を守ります。
目的も一つにします。認知、理解、比較、保存、サイト訪問、問い合わせのどこを狙うのか。目的が違えば、フックの言葉とCTAが変わります。
題材そのものが決まっていない場合は、実際の顧客の質問や商品情報を集めてから企画へ進みます。投稿の担当と期限は、SNSコンテンツカレンダーの作り方で整理できます。
フックは、誇張より続きを見る理由を作る
フックは、視聴者が自分に関係あると判断できる入口です。悩み、意外な事実、完成像、具体的な手順の予告などが使えます。ただし「知らないと損」「絶対に成功」のように不安や成果を誇張し、本編で根拠を返せない表現は避けます。
| フックの型 | 企画例 | 本編で返す内容 |
|---|---|---|
| 場面を指す | 初回相談の前日に確認する三つ | 持ち物、時間、連絡方法 |
| よくある誤解 | 安いプランほど総額が低いとは限りません | 含まれる範囲と比較軸 |
| 完成像を見せる | この表なら一分で比較できます | 表の見方と使い方 |
| 質問から入る | そのクリック、本当に成果につながっていますか | 確認する指標と手順 |
フックだけを大量に作ると、本文との不一致が増えます。候補を作る段階から「本編のどの事実で答えるか」を対にしてください。
例題の「忘れると困る持ち物」は注意を引きますが、実際には代替が利くのに不安をあおれば、本編の事実と合いません。「受付を順調に進める持ち物三つ」のように、本編が返せる範囲で言葉を選びます。
本編は、主張・根拠・映像を同じ行へ置く
台詞だけの台本では、撮影時に何を見せるか迷います。場面ごとに、伝える主張、根拠、画面、テロップ、音声、素材の出典を並べます。
| 場面 | 話す内容 | 見せるもの | 確認すること |
|---|---|---|---|
| フック | 視聴者の場面と約束 | 完成像、悩みが分かる動作 | 誇張や断定がないか |
| 本編1 | 最も重要な答え | 商品、画面、図、実演 | 仕様と表現が正しいか |
| 本編2 | 理由または手順 | 比較、手元、補足テロップ | 情報量が多すぎないか |
| CTA | 次の一行動 | 保存、プロフィール、問い合わせ | 媒体上で実行できるか |
TikTokの公式「Creative Codes」は、動画広告の構成をhook、body、closeの三つに整理しています(TikTok for Business「Creative Codes」)。この型は出発点として使えますが、秒数や演出をすべての商材へ固定するものではありません。過去動画の視聴データと制作条件に合わせます。
専門用語を使う場合は、画面の例や短い説明を添えます。音声を出さずに見る人も想定するなら、テロップだけで要点が追えるかも確認します。
持ち物の例では、品名を読み上げるだけにしません。一つずつ手元に置き、テロップに品名、補足に「忘れた場合の連絡先」を出します。言葉と画が同じ答えを返しているかを、消音しても確かめます。
CTAは、視聴後に取れる一行動へ絞る
「保存、いいね、フォロー、コメント、プロフィールから購入」を一度に求めると、動画の目的がぼやけます。視聴者の検討段階に合わせ、一つを選びます。
初めて知る人向けの手順なら「必要なときに見返せるよう保存」、比較中の人向けなら「詳細条件をプロフィールで確認」、既存顧客向けなら「次の設定画面を開く」のように、動画の約束とつなげます。
媒体ごとにリンクや公開機能の扱いは違います。公開時の仕様を確認し、実行できないCTAを台本へ入れないでください。広告の場合は、遷移先LPの内容と動画内の約束が一致しているかも見ます。
例題の目的が「当日の準備」なら、問い合わせとフォローを同時に求めず、保存に絞ります。プロフィールに持ち物の詳細ページがないのに「詳細はプロフィールへ」と書くのも避けます。
Cotomuは撮影前の構成案と確認メモに使う
具体的な利用場面は、翌月の投稿テーマが決まり、撮影リストを確定する前です。SNS企画・運用のAI伴走支援では、過去投稿、反応データ、運用方針をもとに、テーマ候補、投稿目的、形式、公開順、クライアント確認用メモの下書きを整理します。
ショート動画なら、担当者が視聴者の場面、伝えてよい商品事実、過去動画の冒頭離脱、使える出演者と素材、NG表現を入力します。AIがフック、本編、CTAの構成候補と、クライアントへ確認する項目を作ります。担当者が一案を選び、事実と権利を確かめ、撮影担当者が画と尺を調整します。
テーマ選定から承認、公開後の振り返りまでAIをどこに置くかは、SNS運用でAIを使う方法で解説しています。
Cotomuが動画を自動で完成させたり、反応のよい企画を保証したりするものではありません。撮影前の白紙を、確認できる構成案へ変える範囲で使います。
公開後は、構成ごとに仮説を振り返る
再生数だけで企画全体を評価しないでください。冒頭で見ることを選ばれたか、本編をどこまで見たか、CTAに対応する行動があったかを、媒体で確認できる指標に分けます。
YouTube Studioでは、Shortsについて視聴を選んだ割合、表示、視聴、コメントなどの指標を確認でき、同じ形式同士で比べる考え方も案内しています(YouTubeヘルプ「Content tab analytics tips」)。一つの急伸動画だけを基準にせず、同じ目的・形式の複数本で傾向を見ます。
フックを変えたのか、題材を変えたのか、CTAを変えたのかを記録します。同時にすべて変えると学びを切り分けにくくなります。次回は一つの仮説を残し、別の題材で再検証します。
公開順、撮影日、承認日まで組む場合は、SNS投稿カレンダーの作り方の書式を使えます。
15秒分の絵コンテを、四行で撮影担当へ渡す
過去に顧客から聞かれた質問を一つ選び、「誰のどの場面か」「動画で返す一つの答え」「見せられる根拠」「視聴後の一行動」を書きます。
次に、フック、本編1、本編2、CTAの四行を作り、各行へ台詞と画を一つずつ置きます。AIには別角度の構成を三案だけ出させ、入力にない事実には確認印を付けさせます。人が一案を選び、商品担当と権利を確認すれば、撮影へ渡せるショート動画企画の原型になります。社内ルールや権限を含めてAI活用を見直すなら、広告代理店のAI活用・DX入門も参考になります。
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