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広告レポート・分析競合調査広告透明性提案資料

競合広告の調査方法|Google・Metaの公開情報を提案へまとめる

(運営:株式会社adding編集方針

競合広告の調査で最初に見るべきなのは、競合が何を訴求し、どの商材やLPへ誘導し、どの表現を複数パターンで出しているかです。Google広告透明性センターやMeta広告ライブラリには、広告主や公開広告を確認できる画面があります。検索結果やSNSフィードに偶然出てきた広告だけを手がかりにするより、公開ツールで条件をそろえて観察したほうが、提案に使える材料は整理しやすくなります。

ただし、見えるのは公開された広告と、その画面に表示される周辺情報までです。配信成果、予算、ターゲティング、売上は外部から確定できません。2026年7月30日時点の公式情報でも、GoogleとMetaは広告透明性のための仕組みを提供していますが、運用意図や成果のすべてを第三者が読み取れるわけではありません。

迷いやすいのは、どこまでを「調査結果」として言ってよいかです。同じ訴求の広告が複数見つかった。では、その訴求が勝っていると言えるのか。言えません。言えるのは、確認時点で同種の訴求が公開広告として存在した、というところまでです。この線引きを守るほど、クライアントへの提案は扱いやすくなります。

競合広告の調査で公開情報から読める範囲を決める

競合の広告を見る作業は、運用成果をのぞく作業ではありません。外部に公開されている情報を使い、訴求、商材、LP、クリエイティブ形式、キャンペーンらしきテーマを整理する作業です。

主な観察項目は、次のように分けられます。

  • 広告主名、ページ名、ブランド名
  • 広告文の主訴求、見出し、CTA
  • 画像、動画、カルーセルなどの表現形式
  • 遷移先URLやLPのテーマ
  • 配信中か、過去に配信された広告として見えるか
  • 同じ訴求のバリエーションがあるか
  • キャンペーン、セール、資料請求、無料相談などの目的らしき分類

この一覧だけでも、提案の入口としては十分です。競合が何を市場に出しているように見えるか、自社が同じ土俵で比較されるなら何を補うべきか、逆に違う角度で訴求する余地があるかを考えられるからです。

一方で、次の情報は公開広告だけから決めつけないほうがよい領域です。

  • クリック率、CVR、CPAなどの成果
  • 実際の予算や入札戦略
  • 詳細なターゲティング設定
  • 売上、受注数、利益
  • 広告主の内部判断や運用体制

「長く出ているから成果が良いはず」「複数本あるから予算が大きいはず」と言いたくなる場面はあります。しかし、掲載期間や本数には、審査、ブランド方針、検証計画、地域要件、社内都合など、外から見えない要因が混ざります。提案では「成果が良い」と言い切るより、「継続的に確認できるため、優先訴求として扱われている可能性がある」と表現したほうが、事実と仮説の距離を保てます。

Google広告透明性センターで確認する

Google広告透明性センターは、Google上で公開されている広告を広告主名やウェブサイト名から探せるツールです。Googleの広告主確認に関するヘルプでは、広告主名またはウェブサイト名で検索し、配信地域や日付で結果を絞り込めると案内されています。

調査では、いきなり細部を読み込むより、検索候補を先に整えます。競合の正式社名、ブランド名、サービス名、主要ドメインを並べ、表記ゆれがある場合は候補を分けます。広告主名だけで見つからない場合に、サイト名やブランド名で探すためです。

広告主や広告が見つかったら、記録する項目を固定します。

  • 確認日
  • 検索した名称またはドメイン
  • 表示された広告主名
  • 画面上で確認した対象地域
  • 広告文、見出し、表示URL、遷移先URL
  • 画像や動画の主な表現
  • 掲載時期に関する表示
  • 気づいた訴求分類

Googleは公式情報で、広告主が誰か、どこに所在するか、どの広告を表示しているかを利用者が理解しやすくする目的を説明しています。ただし、国や地域、広告カテゴリ、画面の表示条件によって確認できる情報は変わります。日本向け広告を調査する場合も、案件ごとに実際の画面で見えた項目だけを記録します。公式ページに書かれた公開項目を、すべての案件へ一律に当てはめることは避けます。

記録は、提案判断に必要な粒度へ絞ります。広告文を大量に写すことが目的ではありません。スクレイピング、広告素材の複製、画像や動画の転載を前提にした整理は避け、各サービスの利用条件、知的財産、社内ルールを確認してください。公開されている広告であっても、自由な再利用が許されるとは限りません。

Meta広告ライブラリで確認する

Meta広告ライブラリは、Meta製品上で配信されている広告を検索できる公開ツールです。Metaの広告ライブラリに関するヘルプでは、すべての広告について現在アクティブな広告を検索でき、社会問題、選挙、政治に関する広告では非アクティブ広告や追加情報も扱われると説明されています。

一般商材を見る場合は、広告ライブラリの検索画面で国や広告カテゴリを確認し、競合のFacebookページ名、Instagramアカウント名、ブランド名を使って探します。同じ企業でも、ブランド別、採用別、キャンペーン別にページが分かれていることがあります。見つかったページが本当に対象ブランドのものか、ページ名、リンク先、公式サイトとのつながりを確認してから記録します。

Metaで見たい観点は、Googleと少し異なります。SNS面では、静止画、動画、縦型素材、UGC風の見せ方、コメントを誘う表現など、クリエイティブの形式が提案に直結しやすいからです。

  • 広告を出しているページ名
  • 広告の掲載開始に関する表示
  • Facebook、Instagramなど表示されている配信面
  • クリエイティブの形式
  • 冒頭で伝えている便益
  • CTAと遷移先
  • 同じLPに向けた表現違い
  • 同じ訴求に対する画像違い、動画違い

支出レンジやインプレッションレンジなどの追加情報が扱われる広告カテゴリもありますが、一般商材のすべての広告で同じように見られる情報ではありません。提案資料では「Meta広告ライブラリ上で確認できた表示」と「特定カテゴリで追加される情報」を混ぜないほうがよいです。見えたものを広く解釈しすぎると、調査の信頼性が下がります。

観察メモは事実と仮説を分ける

調査メモが弱くなる原因は、観察した瞬間に評価まで書いてしまうことです。「割引訴求が強い」「動画が勝っている」「指名検索を取りに来ている」と書くと、提案らしく見えます。しかし、そのままでは根拠が曖昧です。

メモは、次の3列に分けると使いやすくなります。

区分書く内容例としての書き方
観察事実公開画面で確認したこと広告文に無料相談を促す表現がある
仮説事実から考えられること比較検討層の獲得を意識している可能性がある
自社提案への示唆クライアントに提案する論点自社LPでも相談前の不安を先に解消する導線を検討する

この分け方にすると、提案時に「なぜそう考えたのか」を説明できます。観察事実は反論されにくく、仮説は検証可能になります。示唆は競合の真似に寄せず、自社の改善論点として扱えます。

観察メモには、できれば「未確認」と「確認できない」も残します。広告ライブラリに表示されなかった競合があったとしても、広告を出していないとは言えません。検索語、国、ページ名、確認日、画面条件が影響します。「当該条件では確認できなかった」と書けば、調査の限界を正確に伝えられます。

提案資料では判断の道筋を見せる

公開広告を調べると、広告文やクリエイティブを横並びにした比較表を作りたくなります。比較表は便利ですが、それだけでは提案になりません。クライアントが知りたいのは、競合が何をしているかだけでなく、自社は何を変えるべきかです。

資料に落とすときは、次の順番にすると判断しやすくなります。

  1. 調査条件を明記する
  2. 競合ごとの観察事実を短く整理する
  3. 共通して見える訴求軸をまとめる
  4. 自社広告やLPと比べて不足している論点を出す
  5. すぐ試す案、保留する案、確認が必要な案に分ける

この順番なら、競合の公開広告を材料にしながら、提案の中心を自社の改善に戻せます。競合の広告を複製する必要はありません。むしろ、表現を似せすぎるとブランド識別、知的財産、景品表示、社内審査の観点で別のリスクが生まれます。

競合の公開画面からは、その広告の成果まで確認できません。自社で試す施策の優先順位は、広告レポートを自動化する方法で取得条件を揃えた自社実績と照らして決めます。競合の観察だけを根拠に、効果を見込めると断定しないことが重要です。

社内検討用とクライアント提出用で、競合名や画面キャプチャの扱いを変える場合もあります。公開情報の観察であっても、引用、画像の扱い、スクリーンショットの保存、社外共有の可否は、媒体規約と社内ルールを確認してから決めるべきです。合法性を一般論として断定せず、必要に応じて法務や責任者に確認する前提を置きます。

AIに任せるなら下書きと観点整理まで

この調査には、AIと相性がよい工程があります。観察メモを分類し、訴求軸を整理し、提案資料のたたき台を作る工程です。ただし、AIに広告ライブラリの画面を無制限に取得させたり、素材を複製させたり、成果を断定させたりする使い方は避けるべきです。

AIへ渡す情報は、担当者が公開画面を確認して作った要約メモが中心になります。そこから、訴求分類、LP改善論点、定例で話す順番、確認すべき追加質問を出す。公開・出稿・納品の最終判断、表現調整、クライアントへの説明は人が行います。

広告代理店のAI活用でも重要になるのは、AIを最終判断者にしない設計です。競合広告の調査でも同じです。AIは、観察事実と仮説の仕分けを助ける道具として使うほうが、クライアント定例や提案の品質を保ちやすくなります。

AIに作らせるなら、次のような下書きが向いています。

  • 訴求軸の分類案
  • 競合ごとの観察事実の要約
  • 自社LPで確認するべき項目
  • 定例資料の構成案
  • 仮説に対する検証方法の候補
  • 社内レビュー用の注意点

最後に人が見るべきなのは、事実が公開画面の表示と一致しているか、仮説が飛躍していないか、媒体規約や社内ルールに反する使い方になっていないかです。AIで整理を速くするほど、この確認の価値は上がります。AIは判断材料を整える伴走役として使い、工数削減や成果は保証しません。

公開情報から提案へつなげる

競合広告を調査する目的は、競合の運用成果を当てることではありません。Google広告透明性センターとMeta広告ライブラリで公開されている情報を観察し、競合がどの訴求や表現を市場に出しているかを整理し、自社の提案に必要な論点へ変換することです。

同じ訴求を複数出している競合がいても、それだけで勝ち訴求とは言えません。言えるのは、確認時点で公開広告として存在し、複数の表現に展開されている、という事実です。そこから「自社でも比較検討層向けの訴求を検証する」「LPで同じ不安に答える」「あえて別の便益を前面に出す」といった提案に進めます。

2026年7月30日時点で確認した公式情報では、GoogleもMetaも広告透明性のための公開ツールを提供しています。ただし、見える範囲、保持される期間、追加情報の有無はサービスや広告カテゴリ、地域によって異なります。公開画面で見えた事実、そこから置いた仮説、クライアントへ提案する判断。この3つを分けて書くことが、競合広告の調査を提案価値に変える条件です。

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